特殊清掃で失敗しない業者の選び方
このコラムを読んで下さっている皆様は、特殊清掃に興味があったり、これから特殊清掃を依頼しようと思っている方なのではないでしょうか。どの業界でもそうですが、優良業者もいれば悪徳業者もいます。特殊清掃においては、急を要する特殊な現場ということもあり、足元を見られがちです。特殊清掃で騙されたり、失敗しないためにはどうすれば良いのか。優良業者に出会うためのポイントを教えます!
1.特殊清掃依頼は慎重に
特殊清掃とは一般的な清掃で落としきれない汚れや臭いなどを特殊な薬剤・機械でキレイにしていくことを指します。(詳しくはこちらをご覧ください)
特殊な薬剤・機械を使うということはそれ相当な現場なわけで、代表例としては人が亡くなった、しかも発見に時間を要してしまう自殺や孤独死が起きた現場があります。
このような現場は、強烈な臭いと大量の害虫が発生していることが多く、依頼者は近隣住民からクレームを受けていることがあります。となると、一刻も早く臭いや害虫を抑えなければと思いますよね。そうなると、作業内容や料金の確認・比較もままならない状態で、インターネットで探した特殊清掃業者に慌てて依頼してしまうのです。
依頼先が優良業者であれば良いですが、悪徳業者だったらどうしましょう。
そうならないためにも気持ちを落ち着かせてから業者選びをする必要があります。
2.悪徳業者とのトラブル事例
悪徳業者に依頼してしまい、トラブルとなった事例をご紹介します
① 作業員が全員アルバイトだった。清掃直後は表面上キレイに見えたが、時間の経過とともに異臭が発生しはじめた。別の特殊清掃会社に見てもらったところ、完全に取り切れていない汚れがあり、そこから異臭が発生していた。
② 清掃後に請求された費用が見積もりよりも高額だった。説明を求めたところ、現場判断で強い薬剤を使用したためだと言われた。一言相談があっても良かったのではないか。
③ 作業後全く臭いが取れてないのに、個人の感覚の違いという理由で作業を終わらせられた。やり直しにも応じてくれなかった。
④ 遺品整理もあわせて依頼したら、金品を盗まれそれを転売されていた。
身内の突然の訃報や、所有物件で事件・事故が発生して人が亡くなってしまったような場合、誰しもが不安や喪失感に苛まれ、慌てふためいてしまうことでしょう。しかし、このような心情で業者選びをしてもうまくいきません。まずは一息ついて、しっかりとした心持ちで優良業者を探してみましょう。
3. 優良業者をみつけるポイント
特殊清掃は一般的な清掃よりも高度な技術が求められます。しかしながら資格がなくても始めることができるため、知識と技術が伴っておらず、お金儲けだけを考えているいわゆる悪徳業者も多くいます。そんな悪徳業者につかまらず、優良業者に出会うためのポイントをお教えします。
① 作業内容を細かくチェックする
特殊清掃には多くの作業工程がありますが、代表的な作業は「害虫駆除」「消臭・除菌」「清掃」「不用品処分」があります。この4つの中でもさらに細かく作業が分かれるため、作業後に「あれ?ここ対応されていない」なんてことも有り得ます。
認識の相違を防ぐためにも、作業内容を細かくチェックするとともにご自身が希望する作業内容はあらかじめ考えておき業者にしっかりと伝えましょう。
② 作業実績が多く、技術は確かか
作業実績が多い業者は、様々なケースの現場に対応してきています。ホームページ等の作業実績に、作業現場の状況や作業内容、請求費用などが細かく記載されているかを確認し、ご自身のケースと比較してみてください。
また、実績が多くても技術が伴っていなければ話になりません。併せて保有資格や作業員の業界勤務年数なども確認するとより良いでしょう。
③ 作業員の顔がみえる
ホームページで作業員の顔が表示されていると、どこか安心しませんか?
顔が出せるということは、悪徳業者にありがちな「隠す」ということがなく、作業内容に自信をもっている証拠です。また清掃する場合は近隣住民に配慮した行動が求められます。作業中に近隣住民からクレームが入る場合もあり、そういった問題にも柔軟に対応してくれそうか写真から想像できることもあるでしょう。
④ 依頼前に現場見積りを取る
多くの業者のホームページでは「○○万円~」のような料金表示がされています。この金額はあくまでも最低料金を示しているので、清掃現場の汚染レベルによって金額は異なります。そのため必ず依頼前には見積もりを取りましょう。
そして机上見積もりよりも、現場見積もりに対応してくれる特殊清掃業者に依頼することで、追加費用を請求されづらくなります。「現場を見たら予想よりも汚染レベルが高く、追加で薬剤を使用した」なんていう理由で勝手に費用を上乗せされないように気をつけましょう。
⑤ 解体・リフォームの提案・施工ができる
人が亡くなって発見までに時間を要した自殺・孤独死現場などは、臭いレベルが非常に高いです。そのため、特殊清掃だけでは完全に臭いを抑えることが難しい場合もあるので、臭いの根源を断つためにフローリングや畳、壁等を撤去する必要がでてきます。その分費用も高くなるので悪徳業者ほど現場の解体をしたがり、必要以上に解体されてスケルトン状態になっている現場もよくあります。現場の状況に応じて必要最低限の解体、そしてリフォームの提案・施工ができる業者を選ぶと良いでしょう。
4.さいごに
いかがでしたか。長々と書いてきましたが、優良業者と出会うために重要なことは、「自分で情報収集をすること」と「特殊清掃後その不動産をどうしたいのか明確にしておくこと」の2点だと思います。
3.優良業者をみつけるポイントを比較検討の参考にしてみてください。
また、特殊清掃後にその不動産をどうしたいのかを明確にすると希望する作業内容がみえてきます。例えば、孤独死が起きた所有不動産を売却する場合、売却先が個人の方であれば事前ある程度リフォームをしてあげたほうが売却しやすいケースがありますが、売却先が不動産業者であれば、不動産業者の方で解体やリフォームを希望するケースがあります。そのため、事件・事故がおきた不動産の価値の最大化をはかれる提案ができる特殊清掃業者を選ぶとより良いでしょう。このコラムを読んでくださった皆様が特殊清掃で騙されたり、失敗したりしないよう、心から祈っています。もし何かご不安なことがあれば、筆者(成仏不動産の管理人)までご連絡くだされば、アドバイス等させていただきます!
《採用情報》
事故物件にまつわる様々な社会問題にたいして真摯に向き合い、一緒に成仏不動産を盛り上げてくれる仲間を募集しています!ご興味がございましたらまずはエントリーください!
▽採用フォーム
▽成仏不動産、(株)MARKSについて